インプラント Q&A

目次

1.インプラントって何?

Q01:インプラントって何ですか?

A インプラントとは歯が失われたところの歯ぐきに、チタンの人工歯根を埋め込みかぶせ物をして天然の歯と同じように噛めるようにする治療法です。

Q02:インプラントにするかブリッジにするか入れ歯にするか悩んでいます。

A どれも利点・欠点があります。ただし一般的には、天然の歯に最も構造が近く、長持ちもしやすいということでインプラントが最良の治療法と言えるでしょう。

Q03:ブリッジ・入れ歯はどんなものですか?

A ブリッジは歯が失われたところの両隣の歯を削ってかぶせ物をつなげて作りる方法です。
歯がないところにはダミーの歯を使って橋渡しをします。
入れ歯は歯が失われたところに、取り外し式の歯を入れる(ピンクの歯ぐきと白い歯)方法です。
それだけでは安定しないので、周囲の歯に引っ掛けて安定させます。

二つの方法ともにインプラントよりも早くできるという長所がありますが、インプラントに比べると欠点も数多くあげられます。
二つの方法ともに保険がきくもの・きかないものいろいろとあります。

Q04:インプラントの利点を教えてください。

A インプラントは天然の歯と構造がよく似ており、歯が失われた部分の治療としては最も理にかなっている治療法です。
ブリッジや入れ歯と違い、『隣の歯に一切負担をかけない』『隣の歯を一切削らない』『天然の歯のように噛める』『ブラッシングしやすい』『見た目がよい』『違和感が少ない』『話しやすい』『味わいやすい』『食べ物が詰まりにくい』『骨が減りにくい』etcといった利点がたくさんあります。

Q05:インプラントの欠点を教えてください。

A ブリッジや入れ歯と比べたら、『期間がかかる』『保険がきかない』『外科処置が必要』といったところでしょうか。
機能や見かけでインプラントがブリッジや入れ歯に劣ることはまずありません。

さすがに天然の歯に比べたら、劣るところはあります。
インプラントは抜歯した箇所に行うことが多いですが、もし天然の歯がいい状態で残せるのであれば、間違いなく残した方が良いでしょう。

Q06:インプラントの期間はどれくらいかかりますか?

A 通常のインプラントであれば、最初の手術からおよそ1~2ヵ月後にかぶせ物が入ります。
骨の状態や、周りの歯の状態によっては期間がプラスされることもあります。
これは検査をしてみてはじめてわかることになります。
検査後の説明時に詳しく説明いたします。

Q07:インプラントに不安な気持があるので、一度相談させていただきたいのですが。

A はい。大丈夫です。
当院は無料相談・精密検査・結果説明までは無料で行っております。
その結果でインプラント手術を当院で行うかどうかは患者様ご自身で決めていただくことになります。
安心してご相談ください。

Q08:チタンインプラントとHAインプラントとは何ですか?

A チタンインプラントは人工歯根にチタンを使用したものです。
HAインプラントは人工歯根にチタンを使用するところは同じですが、表面にHA(ハイドロキシアパタイト)という、チタンと骨が結合するよりも早く骨と結合できる素材で覆ったものです。

また骨誘導能といって骨の再生を促進させる能力があるとも言われています。
そのため、非常に早くインプラントが定着し、かぶせ物が入るまでの期間が短くなります。
言葉上ではチタンインプラントよりも優れているように聞こえますが、HAそのものが、感染の原因になりやすい・チタン表面からはがれやすい、などの欠点もあるので、年数が経過するに従ってチタンのものよりもインプラントの持ちが悪くなる傾向があるようです。

欠点を改善するべくいろいろな工夫がされていますが、予後は現在のところ不明です。
当院ではHAではないチタンインプラントのストローマン社製・バイオメット3ⅰ社製を使用しています。
現在のところはこちらの方が確実だと考えております。

2.インプラントの手術について

Q01:インプラントの年齢制限は?

A 顎の成長が終了していれば、インプラント手術適応となります。
一般的には18歳以上となります。
高齢の方でも問題ありませんが、糖尿病などの基礎疾患があると不可の場合もあります。

Q02:交通事故で歯が折れてしまいました。インプラントはできますか?

A できることもあればできないこともあります。
というのも、事故で骨もダメージを受けている場合はそれがいい状態になってからとなるからです。

Q03:歯周病と診断されましたが、インプラントはできますか?

A きちんと歯周病を治療しましょう。
インプラントはそれからです。
歯周病は骨の病気です。インプラントを支える大切なところですので、まずは歯周病の治療が必要です。

Q04:喫煙はインプラントにむかないと聞きましたがなぜですか?

A 統計的に喫煙者には、歯周病のリスクが何倍も高くなるということがわかっています。
歯周病はインプラントを支える骨の病気ですので、当然インプラントの持ちにかかわります。
インプラントを長持ちさせたければ、ぜひ喫煙はお止めください。

Q05:インプラントできない人はいますか?

A 『骨粗鬆症の方・糖尿病がコントロールされていない方・ヘビースモーカーの方・チタンアレルギーの方・血液疾患の方・高血圧がコントロールされていない方・腎臓疾患のある方・重度の循環器系疾患の方・歯周病がコントロールされていない方・成長が止まっていない方(18歳以下)・放射線治療を受けている方・歯科恐怖症の方』
こういった方々は原則的には不可です。
ただし治療を行うと可能になる場合も多いので、お問い合わせください。

Q06:手術中に痛みはありますか?

A ありません。
麻酔をしっかりいたしますので、大丈夫です。万が一麻酔が切れてきた場合はすぐに追加をしますので、術中でも遠慮なく教えていただいて構わないです。
麻酔もなるべく痛くなく打てるように日々努力しておりますのでどうぞご安心ください。

Q07:手術後に痛みや腫れはありますか?

A 個人差はありますが、多少の痛み・腫れは出ることがあります。
その対策としては、感染予防・腫れ防止・痛み止めのお薬をお出しします。
またインプラントに限ったことではないですが、痛みや腫れが出やすい外科的処置の際には、終了時にお薬を注入してなるべく痛みや腫れが出ないように努めています。

Q08:手術日に注意することを教えてください。

A 手術日はなるべく安静にしていただくことが重要です。
体が温まるような運動・入浴(シャワー可)・飲酒はなるべく控えていただきます。
夜更かしなども良くありません。

Q09:手術日以降の歯磨きはどうすればいいですか?

A 手術日の翌日(もしくは翌々日)に消毒を行います。
それまではお出しするうがい薬で1日数回軽くうがいをしてください。
くれぐれもうがいのやりすぎは禁物です。

消毒日以降はお出しする歯ブラシで軽く丁寧に磨いてください。
やり方などは前もって指導いたします。
手術から2週間後の抜糸後はいつもどおりのブラッシングで構いません。

Q10:手術痕からばい菌が入らないか心配です。

A 確かにお口の中にはたくさんの菌が存在しますが、感染して困る菌というのはその中のほんの一部です。
そういった菌はお口の中にはプラーク(歯垢)として存在するので、前もってきれいに清掃してから手術を行います。(手術前1週間以内と手術直前にクリーニングをいたします。)

そのため、お口の中にはかなり菌が少ない状態で手術をすることになります。
当然感染の可能性もかなり低くなります。
また、手術後は飲み薬のほか、うがい薬や専用のブラシできれいに保てるので、感染の可能性はやはり低くなります。ご安心ください。

Q11:他の医院で『骨が無いので、インプラントできません』と言われました。

A インプラントを支えるのは骨です。
そのため、しっかりした骨がないとインプラントの持ちが悪くなります。
当院ではまずCTなどで骨の量・硬さ・密度などを測り、骨の診断をします。

十分な骨があれば通常のインプラントを行いますが、十分でない場合は、骨を作る手術などを併用することをご提案いたします。
いくつか種類はありますが、そういった手術を併用すると、たいていの場合はインプラント不可ではなくなります。
ご相談ください。

3.インプラント完成後について

Q01:インプラントはどれくらい持ちますか?

A アクシデントが無く、きちんとケアすると半永久的に持ちます。
ただし、ブラッシングがあまりよくなかったり、メンテナンスでかみ合わせの微調整などを怠ると、持ちは悪くなりやすいです。
また、喫煙も持ちが悪くなる原因になります。

現在のところ、1960年ころに入れた現在の第3世代インプラントが最長と確認されているようです。
40年くらい持っていることになります。
当院ではひとまず目指すは20年、と考えております。
ただしそれには患者様のご協力が必要です。

Q02:インプラントは壊れることはありますか?

A あります。
多くのインプラントは骨と結合する部分(フィクスチャー)・その上の土台部分(アバットメント)・かぶせ物(上部構造)の3つのパーツに分かれています。
そのうちのアバットメントと上部構造は壊れることがあります。

フィクスチャーが壊れることはほぼありません。
当院ではきちんとメインテナンスにいらっしゃっている方に限り10年保障をさせていただいております。

Q03:インプラントが体に悪影響を起こすことはありますか?

A ほぼ無いといっていいと思います。
骨と結合するフィクスチャーにはチタンという金属が使用されています。
チタンは歯科のインプラント以外にも、整形外科分野での人工関節・人工骨としても使用されています。
アレルギーを起こしにくく、体になじみやすいという性質を持っています。

Q04:インプラントのメインテナンスとはどういったものですか?

A インプラントは虫歯にはならないですが、天然の歯よりは感染源になったり、外力に弱かったりします。
そのため定期的にインプラントの状態をチェックすることが重要です。
当院では、最低でも1年に1回のメインテナンスを推奨しています。

メインテナンス時には、まずチェック(視診・触診・レントゲンetc)を行い、クリーニングによって清潔さを取り戻すようにします。
感覚的に痛みや腫れが無くても必ずお越しください。
万が一のときに10年保証を適用するのもメインテナンスの受診が必須となります。

4.インプラントの金額について

Q01:保険はききますか?

A いえ、保険外診療となりますので、患者様の自費負担となります。
国の方針で、残念ながら今のところインプラントが保険適用される見通しは立っておりません。

Q02:総額でどれくらいかかりますか?

A 当院では1本当たり、前歯で338,000円、奥歯で284,000円を頂いております。
これにはインプラントそのもののほかに、術前2回のクリーニング、うがい薬、お薬類、専用ブラシ、術後消毒、抜糸も含まれています。

ただし、術前の虫歯治療・歯周病治療、骨を増やす手術、術後のメインテナンスなどは別途かかります。(保険適用できる部分も多くあります)
それらが必要かどうかは、精密検査後の結果説明の際に詳しくお話しします。

Q03:インプラント治療に保証制度はありますか?

A あります。
当院では10年保証をいたします。
ただし最低でも1年に1回メインテナンスをしっかり受診されている方に限ります。
また、事故・極端に硬いものを噛んだ・極端に清掃状況が悪いなど、当院が関知できない部分への保証もいたしかねます。

Q04:なぜインプラント治療は高額なのですか?

A まず、保険がきかないというのがあります。
保険適用されると患者様の負担は国が定める治療費の0~3割の負担で済みますが、今のところその見込みはありません。
また、材料費そのものも高額です。

そのほかにもインプラントを行う場合は通常の治療よりも長く時間がかかるのでその分人件費がかかったり、特別な滅菌をしたり、治療台も通常の消毒よりも強力な消毒を行ったりして、何かと金額がかかります。
器具も多かったり、歯科技工士への報酬などもあります。

そのため、通常の治療よりはかなり高額な金額設定となります。
それでもブリッジや入れ歯とは違う利点が多数あり、きちんとメンテを行えば持ちもいいので、初期投資は少し高いですが、将来的には金額に見合うものになっていくのではないかと思います。

Q05:医療費控除の対象にはなるのでしょうか?

A なります。
歯科ではインプラントに限らずセラミック歯などでも、その年の1月1日~12月31日に支払った医療費・交通費が対象になります。
(最大200万円)ご本人だけでなくご家族内でも対象となっています。
詳しくはお住まいの管轄の税務署にお問い合わせいただくか国税庁HPをご覧ください。

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