院内ミーティングの内容

一般的な歯科医院に対するアンケート結果

2008年4月7日

当クリニックでは、一般的な歯科医院に対するアンケートをいたしました。
皆さんから出た一般的な歯科医院の嫌なイメージを書き上げてみました。
表現は違っても内容が同じようなものであれば同じ項目に入れてあります。

痛い
怖い・不安
  • 目隠しタオル(水はね防止)で不安になることがある
  • 「大丈夫ですか?」と聞かれすぎると逆に怖い→経験少ないのかと思ってしまう
  • タービンの音・切削の際の振動
  • ドクター以外の人に処置を代わるときに一言もないと大丈夫かと思ってしまう
待たされる
  • 患者様が待ってるのに世間話が中から聞こえた
  • 10分以上待たされると予約の意味がない
  • 予約時間が過ぎても何もいわれないと間違えたのかと不安になる
  • 待たされたあげく、ドクターからは一言もなく治療がはじまる
汚い
  • トイレ・ユニット・床
  • ホコリ
  • 靴がそろっていない→サービスが行き届いてない気がする
  • 器具をきちんと滅菌しているのかどうか不安になる
  • ギャルっぽい人
ニオイ・味が嫌だ
  • 薬品のニオイ・味が嫌だ 医院のニオイが嫌い
説明不足
  • 説明なしに処置が始まる
  • どのような治療をしているのかきちんと説明してくれない
  • 結局今後どうなるの私は?みたいな感じ
  • 選択肢が少なくドクターの思い通りに進められている感があることがある
対応が悪い
  • あいさつ・言葉遣い
  • 忙しいと対応がいつもと違う・ドタバタする
  • 暗い・笑顔が少ない
  • スタッフ間の私語
通院回数が多い(期間が長い)
口の扱いが乱暴だ
  • 口の中で器具を使うときの扱い方(処置そのものではない)
代金が不明瞭・高い
補綴や仮歯の脱離

どうでしたか?ほとんどの項目は一度くらいは考えたり、言われたり、改善策を考えたり、したことがあると思います。
歯科医院として正直仕方のないこともありますね。
しかし、それでも患者様はこういうことが嫌なのです。
これは紛れもない事実です。

特に、現在のように歯科医院が山のようにあるご時世では患者様はいとも簡単に歯科医院を変更することができます
これは当医院だけの話ではなく、あくまで一般論です。
厳しい時代のような気がしますが、他業種では当たり前のことです。
今までは「医療=聖職」という概念に守られてきたに過ぎません。

しかしこれからは違います。
「そういう患者様は来なくてもいい。面倒くさい」と心のどこかで思っていませんか?
当医院は「非抜歯矯正」という患者様に支持される切り札をもっています。
それだけでも多くの患者様に来て頂いています。(決して矯正だけでもっているとは言いません。誤解のない様に。)

これはとてもありがたいことですが、はっきり言って特別なことです。
大部分の歯科医院は治療の切り札などもっていません。
「光の中では影が見えなくなる」という有名な言葉がありますね。
恵まれた環境は時として人に基礎を忘れさせます。

医療人として一度初心を思い出しましょう。
これは医療サービスを行うものとして、決して避けては通れないところです。
私たちの仕事は口を扱う仕事ではありません。
口を通して人を扱う仕事なんです

継続して行うということは実はものすごく労力の要ること

本題に入ります。
個人個人にいろいろ悪いイメージを挙げて頂きました。
スタッフ個々や当医院全体ができているかどうかは別にして、それぞれの対策を挙げました (別紙)。

多かれ少なかれ、もしくは多少形は違ってもこういう“良い”行動を皆さんはしたことがあると思います。
但し、こういう“良い”行動を常に継続して行っている、考えている、かどうかというとまた別の話です。

たまにやろうと思ってやったとしてもまったく意味のないことです。
患者様からはムラのある医院としか見えません。
継続して行うということは、簡単そうに見えて実はものすごく労力の要ることなんです。

ドベネックの要素樽

この嫌なイメージのことをこれから片時も忘れずに患者様応対できますか??
よほど根気のある人でないと難しいですね。
そうなるともう体で覚えるしかありません。

別の問題もあります。絵を見てください。
中学くらいのときに理科かなにかの教科書で見たことがあるかと思います。
水は一番低い板のところまでしか貯まらないというごく自然な絵です。
これを例えに使うと1や2のようになります。
どうでしょうか。

1.これは、医院は一番低いレベルのスタッフのレベルになり、患者様はそれだけしか来ないということです。

樽を医院とすると
どれだけ一人ががんばっても他の人ががんばらなければ医院は良くならないということも意味しています。
勘違いして欲しくないのは、経験年数や年齢はあまり関係なく、技術が伸びるにつれて対応が傲慢になる人もいます。

2.これは、その人の評価(周囲の人や患者様からの)は技術だけではダメ、対応だけではダメ、ということです。

樽を個人とすると
特にこの世界では技術に偏る人がとても多いように思います(本来ならば悪いことではないですが・・)。
極端な話、最高の最先端の技術でも、押し付けは逆に患者様からの評価を落とします。

ちょっと寄り道して・・「技術」とは何でしょうか?

歯科で通常技術というと、インプラントがどうだ・・この矯正はこうやって歯を動かしてるんだ・・etcなど非常に専門性の高い話が多くなりますね。
しかし患者様側から見た技術というと、例えば・・麻酔が痛くない!このかぶせ物は20年持った!ミラーで口を痛くなく引っ張ってもらえた!バキュームが丁寧だ!などのことが多いです。

最近はよく勉強をしている患者様が多く、両者が重なっていることも多いですが、それでも専門家が言う「技術」と患者様が言う「技術」は微妙にズレがあると思いませんか?
このようなことを考えながら診療にのぞむとまた新たな発見があって自分の幅が広がるかもしれませんね。

これらの2つの問題(継続の難しさ+必要なのは全員の努力と偏りのない成長)を解決するにはどうすればよいでしょうか?

注)誰しも不得意分野がありますが、それを得意になる必要はありません。レベルアップのための努力をするクセをつけるのが目的です。

一つ案があります。

別紙の解決策について 定期的に スタッフ全員が 1.自分自身について 2.医院全体(他人)ついて  評価をするのです。

例えば、「ユニットをキレイにする」という改善策について、

1週ごとに振り返って1.自分ができたか2.医院全体(他人)はできていたかを5段階くらいの評価で行うと・・

ユニットをきれいにする

ような感じで・・・  匿名なので思ったとおりに○しましょう。

毎週です。膨大な量があり、いきなり始めるのは大変だし混乱を招くので、毎週項目を1つずつくらい増やしていくのはどうでしょうか?
○をするだけなのでそれほど時間を取らないと思います。
但し真剣に振り返って評価するようにしてください。

その間は徹底的にその項目をがんばってみましょう。
例えばユニットならばこびりついた汚れを取るくらいの勢いでやってみましょう。
より上手にできる人は他の人のお手本になりましょう。

くどいですが経験年数や年齢は関係ありません。
「もうすでにできてるよ」という項目でもしっかり評価してもらいます。
大切なのは全員のレベルアップなのですから。

その項目について「継続+全員のレベルアップ」が認められれば評価からはずすことにしましょう。
また、実践しているうちに改善策そのものが十分でない、もっといいものが出てくるかもしれません。
その場合は柔軟に対応しましょう。
より良くなることはいいことです。

皆さんの評価がそろいしだい、すぐに集計して発表します。
他人とのギャップを感じるかもしれませんね。
さらに良い医院にしたいと願っているのは全員だと思います。

行動をひとりで自ら始めるのはちょっと勇気がいることですが、全員で始めればきっとうまくいくはずです。
皆さんが来たいと思うような医院を作りましょう。

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